ファクタリングを利用したいけど経理処理はどうなるの?
税金的には他の資金調達方法と比較してお得なの?
銀行が重視する財務指標にどう影響するの?

ファクタリングを利用する際に経営者の皆様気にするのが、「当社の財務諸表や財務指標にどのような影響があるのか?」ということです会計処理や税務処理を正しく理解していないと、怖くて利用できないですよね。

 

でも安心してください。ファクタリングからは余計な税金は発生しませんし、財務諸表のスリム化も達成できるので、財務指標に与える影響もポジティブなんですね。

 

この記事では、ファクタリングの会計処理と税務処理、それらの処理が財務指標にどう影響するかについて説明していきますね。

 

それでは早速行ってみましょう!

時間的な余裕が少なく、事業資金を今すぐ調達したい、売上債権をどのくらいの金額で買い取ってもらえるか一刻も早く知りたいという経営者様には、たった10秒で簡単に無料診断できるサービスを紹介しています。無料診断後、資金調達プロサポートセンターより、ファクタリングのご説明の電話がかかってくるので資金調達の件をご相談をください。

 

ファクタリングの会計処理・仕訳

額面1,000万円の売掛金をファクタリングに出すという例で考えてみたいと思います。この時ファクタリング会社へ支払う手数料は100万円で、現金としては900万円が入金されるという前提です。

ファクタリングを利用した場合の仕訳

まずはファクタリングを利用した場合の会計処理・仕訳は以下のようになります。

 

1. 売掛金発生時の仕訳

商品やサービスを譲渡して売掛金が発生した時の仕訳です。

 

借方 貸方
売掛金 1,000万円 売上 1,000万円

 

解説売上が計上され、それに対する将来支払われる代金が売掛金として計上されます。

 

2. ファクタリング利用時の仕訳

発生した売掛金をファクタリングに出した時の仕訳です。

 

借方 貸方
現金
売掛債権譲渡損
900万円
100万円
売掛金 1,000万円

 

解説ファクタリング会社へ譲渡した売掛金を消滅させ、入金された現金との差額を「売掛債権譲渡損」「雑損失」などの営業外費用項目として処理します。

 

厳密に言えばファクタリング契約を結んだ際に「未収金」として計上されることになりますが、ほぼファクタリング契約と入金は同時ですので、ここでは割愛しています。

 

3. 売掛金回収時の仕訳(二社間ファクタリングの場合)

二社間ファクタリングを利用している場合には、売掛先からの入金があります。

 

借方 貸方
現金 1,000万円 預り金 1,000万円

 

解説入ってきた現金はファクタリング会社のものですので、将来支払う必要がある「預り金」として処理します。

 

4. ファクタリング会社への送金仕訳(二社間ファクタリングの場合)

回収した売掛金をファクタリング会社に送金する時は以下の仕訳を切ります。

 

借方 貸方
預り金 1,000万円 現金 1,000万円

 

解説売掛先からの売掛金を回収した場合には、遅滞なくファクタリング会社への支払いを行う必要がありますので、「3.」の仕訳と「4.」の仕訳はほぼ同時に起こるのが一般的です。

 

(参考)ファクタリングを利用しない通常の掛取引の場合

仮にファクタリングを利用せず、通常の掛取引の場合の仕訳は以下のようになります。

 

1. 売掛金発生時の仕訳

商品やサービスを譲渡して売掛金が発生した時の仕訳です。

 

借方 貸方
売掛金 1,000万円 売上 1,000万円

 

解説売上が計上され、それに対する将来支払われる代金が売掛金として計上されます。ファクタリング実施時と同じです。

 

2. 売掛金回収時の仕訳

売掛先からの入金があった場合には以下の仕訳を切ります。

 

借方 貸方
現金 1,000万円 売掛金 1,000万円

 

解説入ってきた現金は当社のものですので、売掛金を消滅させ、現金を獲得したという仕訳になります。

 

こちらはシンプルで譲渡損も発生しないのですが、掛取引の入金サイクルは30日〜180日くらいが一般的なので、ファクタリングを利用する場合と比較して、入金までにかかる日数は非常に長いです。

 

(応用)IFRS(国際財務報告基準)の会計処理

実はここまで解説してきたのは、日本での会計基準に沿った会計処理なのですが、IFRS(国際財務報告基準)と呼ばれる国際的な会計基準では処理方法が異なります。

 

このサイトをご覧になっている方は日本基準に沿った会計処理をしていれば大丈夫だと思いますが、もし海外支社でのファクタリングを考えている場合には処理が異なる場合がありますので、ご参考までに紹介しておきますね。

 

ファクタリング実行時

IFRSではファクタリング実行時の仕訳は以下のようになります。

 

借方 貸方
現金
売掛債権譲渡損
900万円
100万円
借入金 1,000万円

 

解説ファクタリングを実施したとしても、売掛金はなくならず、借入金として処理されることになります。実際に借入をしているわけではないのですが、実態としては、借入をしているようなものと考えます。

 

日本基準とIFRSでは、売掛金が「いつ消滅するか」というところに根本的な考えの違いがあるため、このような処理の違いが発生してきます。

 

債権回収時

その後売掛金が回収された時に以下のような仕訳が切られます。

 

借方 貸方
借入金 1,000万円 売掛金 1,000万円

 

解説売掛金が回収されて初めて売掛金を消滅させることになります。日本基準では、ファクタリング会社への譲渡を持って売掛金の消滅を認識しますが、IFRSでは必ずしもそうはならないことに注意が必要です。

以上、参考までですが、IFRS上でのファクタリングの会計処理を説明しました。

 

ファクタリングの税務処理・税金への影響

会計処理とともに押さえておく必要があるのが税務処理。税金は現金の流出を伴うものであり、会社運営にあたり削減できるのであれば削減するに越したことはありません。

 

ファクタリングの消費税への影響:非課税

ファクタリングを利用した場合、消費税は非課税です。

 

譲渡した現金にかかる消費税:課税売上割合の計算からは除く

ファクタリングは売掛金を譲渡して、現金を受け取る取引です。この取引について消費税がかかるのか?という点が問題になります。

 

結論から言えば、売上課税割合の計算にファクタリングにより獲得した事業資金は含める必要はありません

 

売掛金などの金銭債権を譲渡した場合、譲渡対価の5%を資産の譲渡等の対価の額として計算するのが原則です。

 

ただ、以下のように「資産の譲渡を行った者が当該資産の譲渡等の対価として取得したもの」は非課税とする定めがありますので、ファクタリングの場合は非課税となるのです。

課税売上割合の計算は、次の算式により計算します。

課税売上割合=課税期間中の課税売上高(税抜き)/課税期間中の総売上高(税抜き)

総売上高に加える、貸付金、預金、売掛金その他の金銭債権(資産の譲渡等の対価として取得したものを除きます。)及び特定の有価証券等の対価の額は、その譲渡対価の額の5%に相当する金額とされています。

逆に言えば、ファクタリングを利用した場合には非課税売上高に含めないように注意をしましょう。

 

ファクタリング手数料にかかる消費税:非課税

ファクタリングはファクタリング会社に一部手数料として支払う部分を除いた金額が入金されることになります。

 

このファクタリング手数料に対しても消費税はかかりません。

 

稀に、「請求書にファクタリング手数料に消費税が上乗せされていた」なんて声も聞きますが、そんなファクタリング会社は信用できませんので注意しましょう。

 

ファクタリングの法人税への影響:ファクタリング手数料は損金

続いてファクタリングを使用した場合の法人税への影響を説明していきます。

 

譲渡対象債権に対応する売上は課税

売掛金を譲渡したとしても、対応する売上は売上に変わりはありませんので、通常の売上と同様に課税対象となります。

 

ファクタリング手数料は損金となる

一方、ファクタリング手数料は損金として認められますので、法人税の計算上課税所得から控除されることになります。

 

税務申告で特別な対応は不要

会計上は費用となっているものがそのまま法人税上の損金になりますので、税務申告上特別な調整を行う必要はありません。

 

ファクタリングの財務指標への影響

ファクタリングを利用した際の財務諸表・財務指標への影響について、より深く理解するために、ケーススタディを使って説明していきたいと思います。

 

【前提】

  • 資本金:1,000万円
  • 売上=売掛金:2,000万円
  • 仕入=買掛金:1,500万円
  • 必要資金:500万円

 

ファクタリングを利用することによる財務指標への影響

以上の前提を元にファクタリングにより資金調達を行なった場合の影響は以下のようになります。ファクタリング対象金額は550万円、ファクタリング割引料は50万円と仮定します。

 

損益計算書(P/L)への影響

売上高 2,000万円
売上原価 1,500万円
ファクタリング手数料 50万円
利益 450万円

 

貸借対照表(B/S)への影響

借方 貸方
現金 1,500万円 買掛金 1,500万円
売掛金 1,450万円 資本金 1,000万円
利益剰余金 450万円
総資産 2,950万円 負債純資産 2,950万円

 

ROA(総資産利益率)への影響

利益:450万円÷総資産:2,950万円=15.3%

 

銀行借入をした場合の財務指標への影響

続いて、ファクタリングではなく銀行借入で必要資金を調達した場合の財務指標への影響です。

 

損益計算書(P/L)への影響

売上高 2,000万円
売上原価 1,500万円
利益 500万円

 

貸借対照表(B/S)への影響

借方 貸方
現金 1,500万円 買掛金 1,500万円
売掛金 2,000万円 借入金 500万円
資本金 1,000万円
利益剰余金 500万円
総資産 3,500万円 負債純資産 3,500万円

 

ROA(総資産利益率)への影響

利益:500万円÷総資産:3,500万円=14.3%

 

ファクタリングを利用したケーススタディまとめ

このケーススタディから分かるように、ファクタリングを利用した場合には以下のような影響があります。

 

ファクタリング手数料により利益減少

  • ファクタリングを利用する:利益450万円
  • ファクタリングを利用しない:利益500万円

 

バランスシートのスリム化

  • ファクタリングを利用する:総資産2,950万円
  • ファクタリングを利用しない:総資産3,500万円

 

ROAの良化

  • ファクタリングを利用する:ROA15.3%
  • ファクタリングを利用しない:ROA14.3%

 

利益の減少はマイナス要素ですが、バランスシートに与える影響はポジティブで、財務指標も良くなります。

この記事のまとめ

この記事ではファクタリングを利用した場合の会計処理・税務処理・財務指標への影響について解説しました。

 

会計処理はファクタリング手数料を「売上債権譲渡損」などの勘定科目を使用して営業外費用として処理する必要がありますが、それほど複雑な仕訳ではありません

 

また、税務処理もファクタリング手数料は損金算入、消費税も非課税ということで、こちらも特殊な税務申告は不要、他の資金調達手段と比べても税金を余計に払わなければいけないということもありません。

 

ファクタリングを利用すればバランスシートをスリム化でき、ROA(総資産利益率)などの財務指標をよくすることもできますので、ファクタリング手数料の支払いだけ受け入れることができれば、会社にとってマイナスの影響はないと言えますね。

 

ファクタリング会社選びに迷ったら・・・

当サイトでは、貴社の状況に最適なファクタリング会社を見つけることが可能な無料診断サービスをご紹介しています。

たった10秒の簡単な入力でどれぐらいの資金が調達出来るのか?どんなファクタリング会社が最適なのか?必要な手数料はどのくらいなのか?がすぐにわかるとても便利なサービスです。資金繰り解消の為のファクタリング会社探しにご利用ください。

注意資金調達プロサポートセンターより、ファクタリングのご説明の電話がかかって参りますので、資金調達の件をご相談をください。